「新卒で病院に就職したが、年収UPを目指したい!」
「夜勤や残業で疲れたから、定時で退社・土日休みの仕事がいい!」
「子育てと両立するため、看護師の経験が活かせるアルバイトをしたい!」

看護師として働く上で、上記のようなお悩みを抱える方は多いのではないでしょうか?
当記事では「病院以外の看護師の転職先」をテーマに、年収・勤務形態といった観点から合計9つの仕事をまとめさせていただきます。

病院以外への転職の満足度は6割

病院以外への転職を考える上で、気になるのが転職満足度だと思います。

HOP!ナビ看護師」ユーザーアンケートでは、病院以外への転職をされた方で、「転職に満足している」と答えた人は約6割となっています。

また、「どちらともいえない」と答えた方の中にも、「お給料は少ないですが規則的な生活を過ごせるようになり私生活が充実したと思えるので転職に満足(27歳 女性)」、「夜勤がなく昇給も数千円と少なく収入が下がることは覚悟していましたが、特に生活に困るようなこともなく仕事の身体的負担と比較して満足しています(36歳 女性)」といった声が多く、短所はあるものの、ほぼ満足といった方が多くいらっしゃるようです。

引用元:「HOP!ナビ看護師」

看護師で年収1000万も夢じゃない?!給与がいい病院以外の仕事3選!

厚生労働省の調査によると、看護師の平均年収は491万8300円(平均年齢41.2歳)。

ただし、これは夜勤手当や残業代なども含まれた額で、手取り年収は360万円から390万円と言われています。
そんなことから、病院勤務からの転職で不安なことの一つに挙がる「給料の低下」。
ここでは、夜勤・残業がないながらも病院勤務と同等、またはそれ以上の収入を得られる仕事を3つ紹介していきます。

美容外科看護師(年収360万円~1000万以上)

美容外科の看護師の主な仕事は、手術室での手術介助、手術後の処置の介助、レーザー治療(脱毛、若返りなど)の処置、採血、医療器具の滅菌、洗浄などになり病院勤務と似ている部分があります。
それに加え、受付やカウンセリング、治療説明などを看護師が受け持つことがあるため、きめ細やかなコミュニケーションが必要になります。

美容外科看護師については、以下の記事で詳しく解説しています。
【年齢の壁って本当?】美容外科看護師の業務内容から気になるあれこれを徹底的に解説

メリット1 年収1000万以上も望める、高い給与

美容外科看護師の最大の強みが、インセンティブによって高い年収を実現できることです。
営業成績に応じて給与が上がるため、営業力や接客力に自信がある方にはうってつけの職業になります。

メリット2 夜勤や残業がほぼない

美容外科には、夜勤がなく、予約診療が基本なため、長時間の残業が発生しにくいです。
しかし、美容外科の利用者は休日に施術を受ける方も多いため、ゴールデンウィークや連休などに休みを取るのは難しいことが多いようです。

デメリット 場所によっては、ノルマを設けているところもある

前述のように、高い給与が見込める美容外科ですが、営業ノルマを設けているクリニックもあり、それが精神的な負担になることがあります。
美容に興味がある方や、接客が得意な方でないと「きつい‥」と感じてしまうかもしれません。

産業看護師(年収500万~1000万円)

産業看護師の主な仕事は、社員の急病・怪我の応急処置や健康管理、メンタルヘルスなどになります。
具体的には、健康診断の実施、産業医との連携、メンタルカウンセリングを行います。

メリット1 企業の規模・勤続年数に応じて、高い給与を実現できる

産業看護師を置いている企業は、上場企業などの大企業が多いため、正社員として採用されれば、高い給与を実現することができます。
また、勤続年数によって年収がアップする傾向があり、大企業でキャリアを重ねて50代で平均年収1000万円以上の産業保健師もいます。

メリット2 企業勤めのため、土日休み

産業看護師は会社勤めになるため、一般の会社員と同様、土日は休みであることが多いです。
残業時間は企業によることが多いですが、病院勤務に比べると、身体的な負担は少なくなります。
体の負担を減らし、かつ給与も高められるという点が、魅力と言えるでしょう。

デメリット 人気なため、倍率が高い(40倍)

夜勤・土日出勤がほとんどなく、給与も平均的に高い産業看護職は、やはり人気の職種。
さらに、産業看護師を導入しているのが大手企業の一部であり、1企業1名体制であることが多いため求人数が少ないのが現状です。
それ故か、倍率はおよそ40倍ともいわれています。

看護学校教員(年収400万~1000万円)

看護学校教員の主な仕事は、カリキュラムに沿った授業の担当と実習の指導になります。
ただ授業をするだけでなく、生徒の進路指導や試験対策なども行います。

メリット1 安定した収入+昇進によって給料が上がる

看護学校教員の給与は、学校が私立か公立か、専門学校か大学の看護学科か等によって大きく変わり、私立大学の看護学科の教授であれば年収が1000万円を超えることもあります。
全体的に見ても、給与は高く、勤続年数や昇進による年収アップも見込めるのが強みになります。

メリット2 生徒の成長にやりがいを感じながら、知見を高めることができる

看護学校教員は、自身が教えた生徒が看護師として活躍することにやりがいを感じられます。
また、学校では最新の情報や研究に触れることができ、知見を高めることも可能です。
看護師として新しい知識にを身に着けたい方や、看護師の卵を育てることにやりがいを感じる方にはオススメな仕事です。

デメリット なるまでが大変

看護学校教員になるためには、5年以上の実務経験と大学を除いて資格の取得が必要になります。
大学教員の場合、教員免許は必要ありませんが、学士・修士・博士の学位が必須です。

看護師だけど、夜勤・残業はしたくない!QOLが上げられる病院以外の仕事3選!

看護師からの転職希望者の中で、夜勤や残業が大変だからと考える人は多いのではないでしょうか。
実際、厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査結果」でも「超過勤務が多い」「休暇が取れない」といった原因の割合は高くなっています。
そこで、夜勤など超過勤務がなく、休日を取りやすい仕事を3つ紹介していきます。

行政保健師(週休二日、勤務は夕方まで)

行政保健師とは、各自治体にある役所や保健センターで公務員として働く保健師になります。
仕事内容は所属する機関によって異なりますが、地域の健康推進や感染症対策、子育て支援など多岐にわたります。

メリット1 決まった日に休みがある

行政保健師は地方公務員に属するので、日勤のみで残業もほぼないといえます。
土日祝日は行政機関は開いていないため休日となり、十分にプライベートの時間を確保できます。

メリット2 安定した収入と福利厚生

行政保健師の平均年収は約537万円となっており、看護師平均の約492万円より高くなっています。
また行政職は福利厚生が手厚く、休暇制度や各種手当が非常に充実しています。
労働時間、給与、福利厚生と、バランスの取れた仕事といえます。

デメリット 地方公務員試験・保健師免許に受かる必要がある

行政保健師は、地方公務員として働く保健師になるので、この両者の資格を得る必要があります。
前者の地方公務員の試験は、自治体によって倍率が違いますが、平均して5倍〜10倍になっており簡単に受かるものではありません。
転職を希望される方は、入念に対策をして受けるべきでしょう。

保育園・幼稚園(土日休日休み)

保育園や幼稚園に勤務する看護師の主な仕事は、園児の健康管理や衛生指導になります。
また、子どもの健康に関する悩みを持つ保護者の相談対応なども業務に加えられます。

メリット1 土日休日休みでプライベートの時間を確保できる

保育園・幼稚園では、運動会などの特別な行事がある時を除いて、土日が休みとなります。
また勤務時間が明確で残業も少ないため、仕事と家庭両立したいと考えている人にはおすすめです。

メリット2 子どもと触れ合う時間が多くやりがいを感じやすい

多くの時間を園児と過ごすため、成長や健康に大きく貢献でき、やりがいを感じやすいです。
看護師としての業務以外では、保育士同様に園児と遊ぶこともできるので、子どもが好きな方にはぴったりな仕事といえるでしょう。

デメリット 全体的に給与は安め

病院勤務と比べ、夜勤が残業が少ない分、給与は低くなります。
保育園勤務の看護師の平均的な年収は300万〜400万となっています。

検診センター(夜勤・残業なし、休日はシフト制)

検診センターに勤務する看護師の主な仕事は、身長・体重測定や視力・聴力検査、採血などの検査の実施や診察介助です。

その他に、検査予約の受付や検査結果のデータ入力などの事務作業も重要な仕事になります。

メリット1 年間120日以上の休日

土日祝日、年末年始、GW、お盆休みなどカレンダー通りに休みを取ることができます。
さらに平日の勤務時間も8:00〜17:00と決まっており、プライベートの時間を充実したものにできるでしょう。

メリット2 健康な人が中心なので精神的に楽

健診センターは自分の健康状態を知るための施設なため、基本的に疾患を持っていない健康な人が検診に訪れます。入院患者を相手にするよりも、ストレスなく働くことができます。

デメリット 看護師としてのスキルアップは望めない

検診センターは毎日決まった仕事をするため、やりがいや自身の成長を感じることは少ないと言えます。
看護師としてスキルアップしたいという方は、物足りなく思うかもしれません。

育児や子育てと両立!時間にとらわれず、看護師の経験が活かせる仕事3選!

勤務時間と同様に、結婚や子育ても看護師の転職の理由の一つとして上げられます。

せっかくパートやアルバイトをするなら、看護師の経験が行けせる仕事を探してみませんか?
今から上げる3つの仕事なら、勤務時間を自由に調節し、さらに一般的なアルバイトよりも高い給与で働けます。

献血センター(常勤で月給約25万円、パートの場合は時給1700円ほど)

献血センターとは、日本赤十字社が運営している献血を行うための施設です。
主な仕事は、献血業務に加え、受付や献血前の問診などがあります。

メリット1 常勤の場合でも、年間休日120日

献血センターでは、常勤の場合でも年間休日が120日程度あります。
献血ルームは土日祝日も営業していますが、シフト制なため比較的休日の取得は容易と言えるでしょう。

メリット2 アルバイトの場合、時給1700円と高い

アルバイトで働く場合、一般のアルバイトに比べ高い時給で働く事ができます。
いきなり正社員で働くのが不安な方は、アルバイトで働いてみてもいいかもしれません。

デメリット 常勤だと給与は低め

常勤で働く場合、年収300万〜400万と病院勤務に比べると大幅に少なくなります。
収入を維持したい、また年収を上げたいという方はデメリットに感じるでしょう。

ツアーナース(日給1万円以上で高単価)

ツアーナースの主な仕事は、修学旅行や研修旅行などに同行し、旅行中の健康管理や体調不良者の対応などがあります。
旅行前の健康状態の把握や、救急用の備品の準備も仕事の一つになります。

メリット1 基本的に単発のアルバイトなので拘束されない

基本的に単発のバイトになるので、自分の空いている日に仕事を入れることができます。
最低労働時間などもないので、他の仕事と両立しながら働けることもメリットになります。

メリット2 出費なしで旅行の楽しさを味わえる

ツアーナースの働く場所は、国内外に関わらず様々であるため、自分も旅行気分を味わいながら仕事をすることが可能です。
旅行中にトラブルがなければ、全く看護業務を行わないこともあるなど、旅行が好きな方にはピッタリな仕事といえます。

デメリット 求人数が時期に左右されるため、収入が不安定

デメリットとしてあげられるのが、繁忙期と閑散期の仕事数の差です。
「5~6月」「9~11月」は仕事が多いのですが、それ以外の時期は求人が少なく給料が安定しにくいです。

医療・看護師ライター(在宅で月20~30万)

看護師ライターの主な仕事は、その名の通り医療に関する記事を書くことです。
医療をテーマにした記事と言っても、病気の予防や治療などの一般向けの内容から就職、転職、キャリアアップの  方法などの医療従事者向けの内容まで多岐にわたります。

メリット1 時間や場所にとらわれず働くことができる

ライターはパソコンとネット環境があれば仕事ができるため、場所と時間に縛られず働くことが可能です。
特別な事情で引っ越さなければならない場合も、仕事先へのアクセスや通勤費などを気にせず仕事ができます。

メリット2 自分の裁量で、仕事量を決めることができる

看護師ライターの単価は、1文字1円〜1.5円になります。
そのため、より収入を得たいなら多くの記事を書く、子育てや家事と両立するなら数記事だけ書くといったように自身望むだけの仕事をすることができます。

デメリット 自分のライティングスキルに依存する

看護師として専門的な知識は持ち合わせているとはいえ、読者に読みやすいような記事を書く必要があります。
その点で、文章の読み書きが好きな方のほうが適正があると言えます。
今は、ライターの養成講座などもあるので、効率よくスキルを身に着けたい方は調べてみてもいいかもしれません。

仕事を変えず、違う病院に移るほうがいい選択かも?

ここまで病院以外の仕事を紹介してきましたが、あなたにとって病院以外への転職が本当に最適解なのでしょうか?
現在、看護師の内の7割以上が病院に勤務しており、病院以外の職業は母数が少なく、求人倍率が高くなっています。

さらに、一部の職を除いて、給与が下がることが多いのが現実です。
今の仕事と比べ、メリット・デメリットを十分理解した上で転職活動に望む必要があります。

また、病院勤務のままでも、別の病院へ移ることや資格を取得することで年収の増加や労働環境の改善を見込める場合があります。
別の病院への転職など、より視野を広くして転職活動を勧めていくことをおすすめします。

まとめ

今記事では、病院以外に看護師が活躍できる仕事を9つ紹介していきました。
看護師といえば病院勤務のイメージが強いですが、病院以外にも看護師が求められている仕事は多くあります。
この記事では、紹介できなかった仕事もありますので、自分が働く上で何を優先したいか、それに基づいて最適な仕事を探してみてください。

その中で、自分で調べただけではイメージしづらかったり、情報の信頼性に不安を感じたりすることがあるでしょう。
その場合は、プロのキャリアアドバイザーの手を借りるのも一つの手です。
今は、情報提供だけでなく、履歴書の添削や面接のサポートをしてくれるアドバイザーさんもいるので、気軽に相談してみてください。

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